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| 96式装輪装甲車を回収する重装輪回収車 |
第2師団(師団長:輪倉陸将)では6月11日(日)に師団創立56周年及び駐屯地開設54周年記念行事が挙行されたが、観閲行進に際して第2後方支援連隊武器大隊(大隊長:佐々木2佐)では、新装備である重装輪回収車による回収の実演を実施した。
重装輪回収車は、96式装輪装甲車等の回収用として導入された装備品であり、陸上自衛隊の部隊としては、初めて第2師団に昨年度導入された新装備である。
武器大隊では、新装備の運用に万全を期すため日夜努力してきたところであるが、この度の師団創立記念日での出番は格好の機会となった。
観閲行進では、最新装備を誇る第2師団各部隊の車両行進が行われ、最後の花形として90式戦車及び74式戦車が整斉と行進を完遂し、その後尾を前進してきた装輪装甲車が突如観閲台前で故障を装い停止するとともに、回収の展示を実施するとのアナウンスとともに、場外に待機していた重装輪回収車が全速力で観閲台前に進入し、回収組長(武器大隊第2中隊:大谷2曹)による「回収始め!」の号令の下、回収手(同中隊:高橋3曹)及び操縦手兼レッカー手(同中隊:上田3曹)の3名による息のあった迅速な連携動作により、作業開始から離脱開始までわずか1分50秒足らずの速さで回収任務を完遂した。この間、師団長をはじめ観閲台上の多くの来賓は身を乗り出してハラハラしつつ3名の作業を見守っていたが、無事任務を終了すると割れんばかりの拍手で称賛していた。
今回の訓練展示の実施要領については当初、装備品展示にしては?とか、模擬戦に合わせて回収の場面を見せては?とか色々な意見があったが「どうせやるなら観衆の目の前で・・・!!」との、師団長のお言葉で決まったものである。大役を仰せつかったものの、問題は所要時間との認識のもと、さっそく練成を開始。装輪装甲車を装備する第3普通科連隊(連隊長:時田1佐)及び名寄駐屯地業務隊(業務隊長:雨谷1佐)から装備品及び練習場の借用について快く引き受けて頂いたものの、当初は5分〜7分・・・かろうじて出来そうかな?、と不安が残る結果であった。
しかし、観閲台の前ではそれ程時間をかけられない。更に早く出来る方法を探るべく装輪装甲車を旭川に運び、可能な限り実状況の場を作為しての練成を実施した。試行錯誤の結果、牽引用トーバーを装輪装甲車にいかに要領よく結合するかがポイントであることが判り、「直前で速度を落とし、ポンピングで1・2・3結合!」というタイミングをつかんだ。その後、師団の機能別訓練、総合訓練と、ともかく練成に練成を重ね、いつの間にか、「心手期せずして出来る。」域に達していた。あとは、式典という雰囲気と師団長更には多くの観衆の目前という状況に隊員達が呑まれないで練成の成果を発揮できるかであった。・・・結果は前述のとおり、本番で最短時間で回収出来たのである。
輪倉師団長からは、「これが重装輪回収車のデビュー戦だな・・・!!」とのお言葉を頂き、今後の実任務での活躍を期すこととなった。